記号の割り当てに指先の低音を追加します。
スザーノの演奏の特徴の一つに、「指先の音を表に持ってくる」ということが挙げられると思います(表というのは、4分音符を4つに割ったところの1つめと3つめの音です)。気が付かれた方もいるかと思いますが、リズム Iのリズムはすべて親指が表にきていました。その場合、低音を裏に持ってくるためには(裏というのは、4分音符を4つに割ったところの2つめと4つめの音です)、親指の連打を使うわけです。スザーノの場合、連打は極力使いませんので、低音を裏に持ってくるためには、
の2つの方法が考えられます。そして、スザーノは後者を選択しました。さて、後者を選択した効果はどのように現れるのでしょうか。16ビートをたたいて比べてみましょう。1つめは、親指を表に持ってきます。そして、1小節目の最後の低音を指先の低音 D で出してみます。
GDPD|GDPD|GDPD|GDPD (wav 235KB, mp3 85KB)
ふむふむ。次は、同じリズムを指先を表にしてたたいてみましょう。この場合、1小節目の最後の低音は、親指の低音 G になります。
DPDP|DPDP|DPDP|DPDG(wav 233KB, mp3 84KB)
さて、どう違うでしょう。注目するべきは、1小節目の最後の音です。ここに親指の低音がきた場合(2番目の方法)、この音が1小節で一番強い音になります。そして、ここでジングルも一番強く長く鳴ります。
チャチャチャチャ|チャチャチャチャ|チャチャチャチャ|チャチャチャチャー|
となるわけです。
1小節目の最後に指先がきた場合(1番目の方法)、この音は強いアクセントにはなりません。ジングルの鳴りかたはこんな感じでしょうか。
チャーチャチャチャ|チャチャチャチャ|チャーチャチャチャ|チャチャチャチャ|
つまり、指先を表に持ってくることで、裏の音を強調することができるということです。今のリズムですと、親指の低音の出番は一つしかありませんが、この音を裏で自由に使えるようになるということが指先を表に持ってくるメリットだと思います。
じゃ、自由に使ってみましょう。
(wav 238KB, mp3 86KB)
1小節目の最後から2小節にかけて、低音の3連打をしています。DGDの指使いです。4小節目で左手の親指を使ってヘッドのテンションを上げています。
さて、この「指先を表に使う16ビート」というラインで、もう少し違うリズムも紹介してみましょう。
DPDG|DPDP|DPDP|DGDP (wav 280KB, mp3 101KB)
これは、いわゆる「スリー・ツー」のリズムに2拍目の頭と4拍目の頭のアクセントを加えたものです。
もう少しゆっくりしたリズムで、こんなのもあります。
DPDP|DPDG|DGDP|DPDP (wav 401KB, mp3 145KB)
面白い波を持つリズムだと思います。2拍目、3拍目でなにか沈みこんでいくようです。
似たようなリズムで、
DGDP|DPDG|DGDP|DPDP (wav 320KB, mp3 116KB)
これは、3つの低音とひとつのセンターうちが組みになって、1小節の前半と後半に一回ずつ現れるのが特徴的です。
速いリズムだとこんなのがあります。
DPDG|DPDP|DGDP|DPDG (wav 178KB, mp3 64B)
このスピードだと低音がはっきりしなくなってきましたね。私とスザーノを比較するのはアレですが、スザーノの場合、低音をはっきり出すかわりにリズムをちょっと崩して演奏しています。
スザーノから離れて、2拍子に戻ってみましょう。
PDPD|GDGD|GDPD|GDPD (wav 235KB, mp3 85KB)
これは、基本はサンバですが、他の楽器のパートを混ぜたようなリズムです。
つぎもサンバです。ナイロンヘッドのパンデイロです。16分音符の2つめと3つめは叩いていません。左手の振りのみで音を出しています。
G..G|G..G (wav 166KB, mp3 60KB)
1つめの"."でパンデイロを地面と垂直になるまでひねります。このときに、手首は動かさないように。2つめの"."でパンデイロの向きを戻し、地面と平行にします。まあここのアクションは人によります。が、「持ち上げ気味にひねる」のが一般的でしょう。ひじから先を回転させる。同時に肩の関節を使ってパンデイロを持ち上げるのです。パンデイロを地面に平行させたまま、上下させる。あるいは、パンデイロを地面に平行させたまま、ひじの方向にひっぱるというのもあります。いずれにせよ、手首は完全に固定させることを忘れないでください。